共同テレビブログ〜テレビ歳事記

共同テレビは、ドラマやバラエティをはじめ、幅広い分野で活動している総合制作会社です。

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2006年07月

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7月1日(土)より、共同テレビプロデュース☆ケータイオリジナル小説に書き下ろし新作、2作品が投入されました!

『みんなおんなじ空の下』 小川 未玲

『メール vs LOVE』 北條 俊正

の2作品の登場です!

そこで今日も、小説作りの裏話を作家ご本人に語っていただくことにします。

今日は、北條俊正さんにご登場いただきます。


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はじめまして、北條です。

現在は7月クランクインの連続テレビドラマ『お宝デイズ』の脚本・監督で、準備に走り回っている最中です。

このブログが掲載される頃、僕は大阪・南河内の山奥で、総勢200人からの若手スタッフ・キャスト衆と、2ヶ月間に渡る、すったもんだの撮影を決行している予定です。

さて、ケータイ小説『メール vs LOVE』のお話をします。

『メール vs LOVE』、この物語は「メール」で「vs」、つまり全編、メールで書かれています。ト書き、いわゆる地の文は一行もありません。

少女・鯉と、40歳を迎えた男「三茶ゴ・ベルナベウ」の、ポップで壮絶な魂のメール討論物語。
人の命のともしびを、かけがえのないものを、声にしたい。

「ケータイ」で、読みやすい構成をつくりながらも、本格的な小説を書きたい。
愛ってなにさ? 生きる、死ぬって? をカタチにしたい。
書き始めるにあたり、たくさんの人たちに向けて「愛」や「人の命」を描くってことを、考えました。

アタマの中には「世界の中心で、愛をさけぶ」や、「いま、会いにゆきます」や「いちご同盟」が浮かびました。

ただ、僕には「志半ばの若者が死を迎えるお話」は避けたい、という気持ちがありました。
今の韓国映画のような、笑って泣ける物語にすることが、目指す目標ではありましたが…………。

「メール vs LOVE」で描きたかった「愛」や「死」は、「ドラマの中の出来事」で終わりません。
読者の皆さん、誰しもに当てはまる問題です。

誰しもこの世に生をうけ、大きくなり、老い、やがて土にかえる、そういう当たり前のことを、ドラマティックに見つめたかった。

実際、この物語を紡ぐにあたり、共同テレビジョン・Iさんには、感謝してもしきれないほどのご尽力をいただきました。

この場をお借りして、お礼申し上げます。

爆弾発言的ではありますが、僕は自分自身、何歳までこのお仕事を続けているのか、皆目見当がつきません。

来年には映像や原稿執筆のお仕事が減り、路頭に迷い、貯金をつかって服屋をはじめているかもしれません。

でも、生きていく。ってことだけは、はっきりと見えています。
まだまだ死にたくないし、結婚もしてないし、僕は来年も、生きていたいってことだけは、明確に切望しています。

そういうことを、「メール vs LOVE」で描きたかった。

ですので、僕はまわりのスタッフには、「メール vs LOVE」は、僕が命がけで書いた作品だと、打ち明けています。

テーマは人の生き死にと、愛。
ぜひ、ご一読していただけたらと思います。

北條 俊正



『メール vs LOVE』作品紹介

メール本文のやり取りのみで展開する、まったく新しい形の小説。

40男の三茶ゴと17歳の鯉は、掲示板で出逢い、メールでのバトルを開始する。
神戸と東京。11年前にまで遡る、ふたりに共通するある秘密とは?
そして、ふたりが見つけた真実とは…・・・!

大阪芸術大学とKBS京都、サンテレビ、tvkの産学協同プロジェクトドラマシリーズの
監督・脚本を務める北條俊正が、まったく新しい形のケータイ小説に挑戦!

世代を超えた純愛が、穏やかに展開する奇跡と感動の物語です。


北條 俊正(ほうじょう としまさ)プロフィール


映像作家、シナリオライター。
1974年10月29日生まれ。兵庫県出身。大阪芸術大学映像学科卒業。同大学院芸術制作研究科、修了。
株式会社ブロッサムレポート、代表取締役社長。

主な映像作品に、全国独立U局系ネットの連続テレビドラマ「ニトナツ」「ヒナの魂」「探偵オブマイハート」(各、全13話)監督・脚本、GIZA/倉木麻衣PV、阪神タイガースCM、中垣内祐一/堺ブレイザーズDVD、"楽天"TENNIS TOURNAMENT制作など。
また近年は舞台演出、小説家、フォトグラファーとしても活動し、主な作品に小説「ヒナの魂」(角川文庫)など。
現在、今秋10月より放送開始の連続テレビドラマ「お宝デイズ(仮題)」(tvk、KBS京都、サンテレビ他)を制作中。

株式会社ブロッサムレポート http://www.geocities.jp/lunasakia/
北條 俊正 個人ブログ http://d.hatena.ne.jp/lunasakia/



『メール vs LOVE』はこちらで読めます!

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7月1日(土)より、共同テレビプロデュース☆ケータイオリジナル小説に書き下ろし新作、2作品が投入されました!

『みんなおんなじ空の下』 小川 未玲

『メール vs LOVE』 北條 俊正

の2作品の登場です!


そこで、2日に渡って、小説作りの裏話を作家ご本人に語っていただくことにします。

まず今日は、小川未玲さんにご登場いただきます。


『みんなおんなじ空の下』創作日記      小川 未玲

●2005年9月×日

携帯ドラマ『王子さまの梅干し』を書き終え、ほっと一息ついているところへ、共同テレビI氏からメール。

その内容に目を疑う。

「さて、次回作はどんなものをお考えですか?」
「〆切はいつにしましょう?」

一作目の評判もわからないうちに、なんというチャレンジ精神だろう。
冒険野郎I氏に敬意を表し、「では、とりあえずお打合せを」と返信を打つ。


●2005年10月×日

共同テレビのオフィスは11階という高所にある。
そして私は高所が嫌いだ。

この二点については、前回の創作日誌の中でもしつこいくらいに述べた。
にも関わらず、またそこに呼ばれたということは、ひょっとして共同テレビが2階あたりにお引越ししたのかもしれない。

淡い期待を抱いて打合せに臨む。

「絵本になるようなお話を」
「動物が主人公で」
「プロットは年内に」

心ここにあらずの私は、何を言われても「はい」「はい」とうなずくことしかできなかった。

共同テレビのオフィスがお引越しなどしていなかったためである。


●2005年12月×日

「絵本になるようなお話とは子ども向けの童話だよね?でも、最初は携帯配信になるわけだし、やっぱり読むのは大人なのかな?」

などと、誰になにを書くべきか悩んでいるうちに、年も押し迫ってしまった。

結局、「どなたが読んでくださるにしても、自分の書きたいように書く」といういつものやり方で方針を固める。

大慌てでタイトルと簡単なあらすじを作り、非常識にも世の中が仕事納めをしようという日に送信。
するとすぐにI氏から「これで進めてください」との返信が。

あまりにも迅速な対応に、「I氏もさっさと仕事を終え、あんな高い所からは一刻も早く抜けだしたいのだ」と確信する。

I氏のお正月休みが、日頃、高所で働く緊張をときほぐすものになることを祈る。


●2006年2月×日

タイトルとあらすじを提出してからまるまる2ヶ月が経過してしまった。
しかし本編のための準備は着々と進んでいる。

まず、動物図鑑を読み込んだ私は、動物の生態に大変詳しくなった。
カモノハシが哺乳類なのに卵を産むことや、クジラがなぜ長時間もぐっていられるかなどの貴重な知識を得たのである。

やや気がかりなのは、今回の物語にカモノハシもクジラも登場しないことだが、生態系の中ではそんなこと大した問題ではない。

そして最も大きな進展は、昨年末に送ったタイトルとあらすじを白紙に戻したことだ。
さすがにこれは大した問題のような気もしたが、事態は間違いなく好転している。

そう自分に言い聞かせ、新たな筋立てにとりかかる。


●2006年3月×日

一話読み切りの形にした原稿七話分をタイトル未定のまま送信。
度重なる変更のせいで大幅に予定が遅れている。

しかしI氏は怒るどころか
「いいですね。この調子でどんどんいきましょう!」と、励ましてくれた。

広い空に近い所で働いていると、心まで広くなるのだろうか。
その上、慰労会まで開いてくれるというので、へらへらと出かけて行く。

真冬の寒さだったこの日、待ち合わせ場所に立っていた薄着のI氏は、小刻みに震えながらこう言った。

「もう3月も終わるので、今週からコートは着ないって決めたんです」

日頃から高い場所で鍛錬を積んでいるだけあって、自分に厳しい見上げた人物である。
震えのとまらない体で、地上11階ではなく地下1階のお店に案内するという心憎い気配りまで見せてくれたI氏。

絶対、風邪を引いたと思う。


●2006年4月×日

今月はなにひとつ仕事に手をつけなかったので、いいわけを考える。

「私も一応人間ですから、そうそう動物のことばかり考えてもいられないんですよ」

……ダメだろう。いくらI氏ができた人物だといっても「それはそうですよね」と同意してくれるとはとても思えない。

それによく考えたら、人間だって動物である。

あれこれ悩み続けたが、ゴールデンウィークに突入したと同時に
「いいわけを考えるよりも、話の内容を考えた方がいい」ということに気がつく。


●2006年5月×日

連休初めに心を入れ替えたことが功を奏して、なんとか全十二話が完成。
しかし、書きたいように書くという方針を貫き通したため、子どもさんが読んでも楽しい物語になっているか自信がない。

そこで友人の一人娘である小学三年生のYちゃんに全編を読んでもらう。

Yちゃんは声に出して読んでくれたり、すごく笑ったりしてくれた上に、お話のイラストまで書いてくれた。
さらに思考錯誤の末ようやくつけたタイトル『みんなおんなじ空の下』についても、「すごくいいと思う」と太鼓判を押してくれた。

勇気をもらって、タイトルをI氏に送信。
もしも異議をとなえられたら
「でもYちゃんはいいって言ったもん!」と押しきる決意を固めていたところ
「すごくいいと思います!」というYちゃんとまったく同じ感想が返ってきた。

I氏とYちゃんはかなり気が合うのではないか。
そう言えばYちゃんも、家の中で一番高い場所に自分のお部屋を持っている。



『みんなおんなじ空の下』作品紹介

 ゴリラくんはびっくりしていた。
 さっきまで両手いっぱいにかかえていたはずのバナナが、気がつくと一本残らずなくなっていたからだ。
 「……どうして?」
 ゴリラくんにはわからなかった。
 バナナがなくなった理由はわかっている。
 全部ゴリラくんが食べてしまったのだ。 

 わからないのは、大好きなチンパンジーちゃんにプレゼントするはずのバナナを、どうしてすっかり食べてしまったのか、その理由の方だった。(本文より)

「王子さまの梅干し」の小川未玲が書き下ろす童話「みんなおんなじ空の下」ついに登場!
個性豊かな動物たちがおりなす、もれなくまぬけなストーリーの数々。
小川未玲テイストは、相変わらず健在!
大人も子供も楽しめる、ステキな童話です。



小川 未玲(おがわ みれい)プロフィール

1967年、神奈川県生まれ。
女子美術短期大学卒業。
93年、テアトル・エコー戯曲募集において「深く眠ろう死の手前ぐらいまで」で佳作入選。
新進気鋭の劇作家として、主にテアトル・エコーで活躍。

●主な作品●
『お勝手の姫』(1998年/テアトル・エコー) 
『やっかいな楽園』(2000年/テアトル・エコー)
『ちゃんとした道』(2003年/テアトル・エコー)
『涙で頬が傷だらけ』(2003年/テアトル・エコー)
『もやしの唄』(2004年/テアトル・エコー) 
『ジュリエットたち』(2004年/劇団昴ザ・サードステージ)


『みんなおんなじ空の下』はこちらで読めます!

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